強力伝

1995 63p 新田次郎著 小学館 ISBN4-09-251012-8

 

◎解説

「強力」とは、山で登山者の荷物を背負ったり、遭難者を背負って救助に当たるような人のことである。富士山で強力をしていた小見山正氏をモデルにした小説がこの強力伝である。しかし、舞台は富士山ではない。小説のはじめに出てくる石田という人物は、おそらくは作者自身であろう。

 

◎あらすじ

富士山観測所に赴任することになった石田は、そこで強力の小宮に出会う。その時に、彼との運命的な出会いを感じた彼であるが、その後、彼が五十貫もある風景指示板を背負って白馬岳に登るという事を新聞で知る。驚いた彼は、様々な話をして彼を止めようとするが、結局これを聞かず、苦しみながらも上まであがってしまった。

 

 

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