山と気象学(ヤマケイ登山学校14)

1995 203p 城所邦夫著 山と渓谷社 ISBN4-635-04184-0

 

登山をする上で、気象に関する知識は出来れば多く蓄積しておきたいものだ。それを学ぶ上で役に立つ本がこれである。気象については私も勉強不足な面があるので、この本は役に立つ。学問としての気象学を学ぶには、この本だけでは到底足りないであろうが、かといって、登山の気象を把握するためだけに、専門的な気象学を全て学ぶだけの余裕がある人はそうはおるまい。その点、この書籍は山岳における事象を簡潔に説明している。山の天気の特徴にはじまり、日本全体の季節ごとの気象の特徴、山域別の特徴、天気図の書き方、観天望気や天気に関することわざ、雪崩や台風と行った事象の説明、こういった天気における行動技術から、遭難事例の紹介まで及ぶ。一度は目を通しておきたい。